- 「あの先輩に教えてもらった通りにした」
- 「マニュアル通りにこなしたはず」
「マニュアル人間」
今はそんな言葉が浸透した社会になっているのではないでしょうか?
「どんな事でも決められた指導書があり、それに従っていれば文句を言われる筋合いはない」という風潮や考え方があるように感じます。
果たして本当にそんな姿が正しいのでしょうか?
今回お話しするストーリーは、物流業で働く人の話です。
基本的にルーチンワーク(決まった作業を繰り返す)仕事ですが、大失敗をきっかけに「やり方は一つではない」と気づいて大きな成長を遂げたのです。
仕事で致命的な大失敗をしてしまう
物流業は作業とはいえ、入社したての自分には難しくよく収品間違えをして怒られました。
最初は教えて貰った通り仕事を必死にこなしていき、徐々に慣れていきました。
それからは商品を配送するドライバーと話して仲良くなったり、淡々と仕事をする日が続きました。
そしてある時に7日間連続で収品間違いをするという大変なミスをしてしまいました。
慣れてきた中での初めての挫折でした。
8日目は慎重に作業を行い、何事もなく1日が無事終わりました。
それから自分の中での悪夢の7日間を考えるようになりました。
その時に「教えて貰った通りのやり方が悪い!」という発想ではなく「教えてもらったやり方で間違えるんだから何か良い方法は無いのか?」日々考えては実践しました。
もちろんその中では失敗も多く、商品を検品するドライバーには迷惑をかけました。
ですが長年続けていきたい仕事だったので、勤続年数が増えてベテランと言われるようになった時に同じようなミスをするのは絶対に嫌だったので、ドライバーには今より正確でスピーディーに収品できる方法を見つけたいと言って理解して貰い、いつもより慎重に検品して貰いました。
諦めずにミスのない収品方法を探し続けた結果
しばらくして試行錯誤の上、自分が納得できる収品方法を見つける事ができました。
その方法を思い付くまでに3年間かかり、この仕事のほとんどを覚えれたなと思えた瞬間でした。
その方法は入社したての頃に教えて貰った方法とは違い、より正確でスピーディーな上、検品しやすい方法でした。
入社したての頃と言えば、言われた通りに収品して決まった置き場に置くだけで何も考えずに仕事をし、人間なんだから間違うのは当たり前、間違った時は仕方ないと思っていました。
悪夢の7日間で考えさせられたのは自分だけで仕事をしているのでは無く、相手がいる事とやり方は一つでは無い事です。
仕事仲間としっかり連携できる大切さを知る
やはり人と接する仕事では無いものの多少なりとも同僚と話しをしたり、ドライバーとの連携は必要なものでした。
その中で自分目線で収品するのでは無く、ドライバーが検品しやすく積み込みやすい方法を一緒に考え作業の一つ一つに話しを聞いた事を取り入れていきました。
ドライバーもしばらくするとその事に気付き、やりやすいと言ってくれるようになりました。
「やり方は1つではない」ということを知る
やり方は1つでは無いと言う事は、自分の中で仕事をするにあたって大きく成長できた部分です。
もちろん最初に教えて貰った方法は間違ったやり方ではありませんが、「もっと良いやり方があるんじゃないか?」と考えさせられた事は、この先仕事をする上で大事な部分だと思います。
よく失敗は成功の素と言いますが、まさしくその通りだなと思いました。
悪夢の7日間がなければ今の自分は絶対に無いと考えた時にドライバーに迷惑をかけましたが新しい方法をチャレンジして良かったと思います。
大失敗から成長した社員が、新人社員に送りたい言葉
これから新しく会社に入ろうとしている方や、初めて就職する方は最初は教えて貰った通りに仕事をこなしていき、行き詰まったりミスが続いた時には自分で考えたり、他の従業員に話しをして相談すると良いと思います。
教えて貰った人ではなく、それ以外の人に聞くとまた新しい情報を得て自分が成長できるチャンスでもあります。
1つの方法が絶対に正しいものでは無いですし、どんな仕事でもやり方は色々あります。
その中で自分が良いと思う方法を取り入れて吸収していけば良いです。
私自身、今は教える立場にありますが、新入社員の方が慣れた時には何か新しい方法が見つかったら教えてくださいと言っています。
長年続けているとマンネリ化する部分もあり何も知らない新入社員の方が見る視点から得る事もあります。
これから新しい職場に就職する方、初めて就職する方にはたくさん失敗して、失敗から色々と学んでより良い仕事ができるようになってくれると良いなと思います。
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